鹿肉
VENISON
牛肉や豚肉と比べると、カロリーは約2分の1、脂質は約10分の1です。そのため鹿肉は別名「ヘルシーミート」と呼ばれています。
最近、ペットの肥満が問題になっていますが、鹿肉はダイエットにぴったりの食材です。
鹿肉 | 牛肉 | 豚肉 | 鶏肉 | |
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タンパク質 | 22.3g | 16.5g | 19.7g | 23.0g |
脂質 | 1.5g | 26.1g | 7.8g | 0.8g |
炭水化物 | 0.5g | 0.2g | 0.1g | 0 |
鉄 | 3.1mg | 2.4mg | 1.1mg | 0.2mg |
ビタミンB2 | 0.35mg | 0.21mg | 0.28mg | 0.11mg |
カロリー | 110Kcal | 316Kcal | 157Kcal | 105Kcal |
使用されている鹿肉は、すべて野生の個体を捕獲したものです。野山を駆け巡り、自然の草木を食べて育ちました。家畜で心配される成長ホルモン剤、抗生剤、農薬散布飼料とは一切無縁です。完璧なオーガニックフードと言え、そのため、アレルギーや皮膚病などで困っているペットの療法食としても期待されています。
鹿肉は、牛肉や豚肉の約1.5倍のタンパク質を含んでいます。また、天然グリコーゲンも多く、高タンパクで、良質の筋肉をつけて足腰を丈夫にしてくれます。幼犬や幼猫、シニア犬やシニア猫、病後の回復期にあるペットにはぴったりです。
猪肉
BOAR
皮膚の健康を保つ働きや新陳代謝を活発にするビタミンB群が豚肉の3倍も含まれており、皮膚にトラブルを抱えているワンちゃんにお勧めしたい栄養がたっぷり入っています。
赤身には血液の元になる鉄分、タンパク質の代謝を促す亜鉛も豊富に含まれており、成長期の子犬から老犬まで健康な身体つくりに必要な栄養素を含んでいます。
脂肪分が多いイメージですが、夏の猪は余分な脂が落ち、野生で生きるため必要な脂肪のみを蓄えます。山をかけまわる強靭な筋肉が多くの鉄分を含む、赤身のお肉になります。
(※脂身のない赤身肉を使用しています。)
猪肉と豚肉よりも3倍のビタミンB12、4倍の鉄分が含まれています。
猪肉 | 豚肉 | |
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エネルギー | 268Kcal | 253Kcal |
タンパク質 | 18.8g | 17.1g |
脂質 | 19.8g | 19.2g |
鉄 | 2.5mg | 0.6mg |
ビタミンB12 | 1.7mg | 0.5mg |
鹿肉からペットフードができるまで
- 捕獲方法
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くくり罠、箱罠、銃猟の大きく3種類があります。本州の鹿のほとんどは、くくり罠で捕獲されます。くくり罠は、12センチの輪とバネで構成されています。輪を地中に埋め、鹿の前脚が入るとバネの反動で、輪が鹿の脚を縛る仕掛けになっています。罠猟師は、鹿がよく通る獣道に、罠を仕掛けます。数は30個まで仕掛けることができます。罠猟師は、毎日見回りをし、捕獲の確認をしなければいけません。
しかし、熟練した罠猟師は、翌日何頭捕獲できるかを言い当てられるそうです。また、罠を必ず前脚で踏ませるのが基本です。くくられた脚の肉は、うっ血や打撲により、食肉用には使えませんが、ペットフードには使用されます。 - 止め刺し
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くくり罠の輪の反対側は、近くの木に結束してあります。罠にかかった鹿は、暴れます。そのため、罠にかかったら、苦しまないように早く殺さなくてはいけません。殺す行為を「止め刺し」と言います。この止め刺しは、素人にはなかなかできない作業です。止め刺しの方法は、「槍で心臓を突く」「棍棒で頭を殴り、失神させ、頸動脈を切る」「電気ショッカーで失神させ、頸動脈を切る」「銃で頭部を撃つ」など色々です。止め刺しが不慣れだと、逆に苦しませることになりますので、熟練した技術を要します。止め刺しに失敗して、血だまりができた部位は、食肉には適しませんが、ペットフードには使用されます。
- 放血
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肉質をよくするために大変重要な作業です。血が体外に出ないと、肉に血の匂いが移ってしまいます。最適な方法は、心臓が動いている状態で、頸動脈を切り、自然に血が抜けていく状態です。放血がうまくいかなかった肉は、食肉には不向きですが、ペットフードには使用されます。
- 搬入
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通常、食肉の場合、止め刺しから1~2時間(場所や季節により異なる)で食肉処理施設に運び込まなければいけません。時間の経過とともに、菌が増殖するからです。特に、暑い時期は、肉の傷みが早く、とても神経を使います。
一方、ペットフードの場合は、搬入までの時間制限がありません。中には、止め刺し後24時間経過した鹿を受け入れる施設もあるようですが、衛生面からすると賛成できません。当協会では、「厚生労働省の野生鳥獣の衛生管理に関するガイドライン」と「県市町村のジビエに関するガイドライン」を遵守し、ペットフードを製造しています。 - 食肉処理施設
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ジビエの処理施設と言えば、10年ほど前は、山小屋のような建物でした。山中で止め刺した後、近くの川で内臓を洗い流してから、解体場に持ち込み、無殺菌のナイフで解体していました。地元の食堂や猟師の自家消費が多く、衛生面への意識は、ほとんどありませんでした。しかし、最近では、ジビエが注目され、遠方のレストランや消費者への販売・流通が増加しています。同時に、衛生ガイドラインの策定、解体技術の向上、設備の拡充が急速に進められています。国・県市町村の補助金も受けられるため、衛生レベルの高い処理施設が建設されています。
- 一次処理
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食肉処理施設では、まず一次処理室で、剥皮、内臓おとし、頭部切断が行われ、枝肉の状態になります。鹿は、猪に比べ脂がないため、剥皮は特に簡単です。熟練した職人さんだと鹿は10分で解体できます。枝肉は、洗浄された後に一度冷却されます。通常、冷蔵庫で1~2日寝かせます。寝かせる期間は、処理施設によって異なります。この間に死後硬直がとけ、肉が柔らかくなり、残りの血液や体液もきれいに流れ出ます。この工程を「血絞り」と言います。ペットフードの場合も同様の工程です。
- 解体
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まず、枝肉を電気のこぎりで、背骨で二つに分けます。これを「背割り」と言います。 その後、前脚と後脚を外し、6分割します。その後、骨を外す、「脱骨」作業に入り、 肉をブロック状にします。この作業は肉屋さんと同じです。ブロックの後に、食肉の場合は、筋膜を外し、スジを引きます。また、スネ肉、アバラ肉、ネック、端肉などは、ミンチなどの挽き材になります。ペットフードの場合は、ブロック肉のスジ引きまではしません。
- 真空パック
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ブロック肉は、真空パックされてから、冷蔵または冷凍されます。食肉の場合は、飲食店からの希望で、冷蔵が多いのですが、ペットの場合は、必ず冷凍します。冷凍することにより、寄生虫等は死滅します。
- 金属探知
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出荷前に金属探知機を通してから梱包されます。特にペットは丸飲みが多いため、金属探知は必ず実施しています。梱包は食肉・ペットフード共に同様です。
- 他の部位活用
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鹿は、解体中に皮、骨、内臓、頭、角、端肉などの不要部位がたくさん出ます。食肉では、利用価値がほとんどありませんが、骨、内臓の一部、角、端肉などもペットにとっては有益な部位となります。ペットフードの場合、個体重量の80%まで活用できるといわれています。
- いろいろなジャーキー
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会員の処理施設の8割が高性能乾燥機を導入していますので、大量のジャーキー製造も可能です。 また、処理施設だからこそできる、多様なジャーキー作りに取り組んでいます。 モモ肉はもちろん、スネ、アバラ、内臓、アキレス腱、骨などあらゆる部位がご提案可能です。
よくある質問
食用レベルのお肉とペットフードの違いは?
使用するジビエは、保健所から営業許可を得たジビエ食肉処理施設で解体処理されたものです。さらに、HACCPの衛生基準を遵守している施設のみが参加しています。 食肉加工している処理施設ですから、牛や豚などの処理施設と同様の衛生レベルです。
一方、ペットフード製造には、厳密な衛生レベルがありません。また、ペットフード製造は、届け出制なので、どんな施設で、どのように作られているか曖昧な点があります。 ジビエをペットフードとして購入する際には、処理施設の設備模・衛生基準・製造工程などを必ず確認しましょう。 食肉加工している処理施設ですから、牛や豚などの処理施設と同様の衛生レベルです。
人間も食べられますか?
レストラン用に、食肉を扱っている施設で調理、加工をしています。 もちろん、衛生基準的に人が食べても問題ありません。ワンんちゃん用なので、塩味はありませんが、是非、食べてみてください。
ジビエの産地、使用している材料は国産ですか?
主に関東より西の地域で捕獲されたジビエを使用しています。捕獲状況により食用適さないと判断された場合は、ペットフードの原材料としても使用しません。 野菜等食材についてもすべて国産を使用しています。※関東より東は、セシウムエリアのため出荷していません。
賞味期限はどのぐらいですか?
当社の商品は、保存料、添加物を一切使用していません。賞味期限は調理日より10か月です。解凍後は、冷蔵庫で保管し、2日以内に与えて下さい。
どのぐらいの量を与えればいいですか?
普段食べているフードにトッピングとして与える場合、1日2回のお食事でしたら小型犬で1~2キューブ、中型犬で3~4キューブ、大型犬で5~6キューブを目安に与えて下さい。食後に便が緩くなる等ありましたら量を減らして様子を見てください。少量をおやつとして与えることもできます。
アレルギーを持っていますが与えられますか?
GIBIER-WANのパッケージに表記されている成分・原材料をご確認ください。鹿肉、猪肉はアレルギーを起こしにくいと言われていますが、愛犬がアレルギーを持っている場合は、少量を与えて様子を見て頂くか、かかりつけの獣医師にご相談下さい。
野生動物のお肉を使うことで病気や寄生虫が心配なのですが
商品に使用するジビエは、すべて食用レベルです。寄生虫は、マイナス20度以下で冷凍しているので、死滅。ウィルスは、加熱しているので、不活性化しています。
老犬ですが与えても大丈夫ですか?
問題ありません。むしろ食が細くなってきた子や歯が少なくなってきてしまった子にも食べやすく、栄養価も高いのでおすすめです。
食後にお腹が緩くなったのですが・・・合わないのでしょうか?
初めてのごはんを与えるとお腹が緩くなる事がよくあります。必ず少量ずつ与えて、便の様子をみてください。通常の便になれば問題ありません。何日も下痢が続くようでしたら与えるのを中止して頂き、かかりつけの獣医師のにご相談下さい。